ジャイアンツ球場と水族館が一体とはなぜか?

よみうりランド駅

1月25日(水)のニュースでジャイアンツ球場と水族館が一体となる東京ジャイアンツタウンの構想が固まったと報じられました。
今回は、ジャイアンツ球場と水族館が一体となるのはなぜか。その理由について、沿革情報を追いながらまとめましたので、ご紹介致します。

目次

ジャイアンツ球場と水族館が一体とはなぜか。

冒頭の通り、ジャイアンツ球場と水族館が一体となる東京ジャイアンツタウンの構想が固まったと報じられました。今回は野球場と水族館が一体となる背景やその沿革を追いながら、まとめています。

ジャイアンツ球場と水族館の一体化は、元々あった構想の一部だった!

現在、 ジャイアンツ球場の隣地によみうりパークという遊園地(東京都稲城市矢野口に京王線、小田急線でも駅名にもなっています。)があり、園内は、広大な敷地にプールの他、アシカショーなど豊富なアトラクションが用意されています。


園外にはエンターテイメント型フラワーパーク 「HANA・BIYORI」の他、イタリア生まれのゴンドラ「スカイシャトル」(巨人軍の練習風景や好天時に富士山も見える。)、丘の湯(ロケーションが良い人工温浴施設)、よみうりゴルフガーデン(全打席冷暖房完備、ナイター練習可能)などがあり、家族で楽しめる人気スポットとなっています。

沿革情報

1961年11月によみうりゴルフ倶楽部がオープン。
1964年3月によみうりゴルフ倶楽部に隣接して、よみうりランド遊園地がオープン。
1999年3月によみうりランド遊園地リニューアルオープン。
2004年3月、この頃からゴンドラスカイシャトル、丘の湯(人工温浴施設)など新施設が次々と増設されました。
2009年11月、JR南武線 南多摩駅下車 徒歩約5分の場所に、稲城天然温泉季乃彩事業をM&Aにより取得。
2016年10月、東京ジャイアンツタウン構想を発表。
2020年3月 そんな中、遊園地隣に新感覚フラワーパーク「HANA・BIYORI」がオープンされました。
エンターテイメント型フラワーパーク HANA・BIYORIはよみうりランドの「スーパー遊園地構想」の一環として併設されたということです。

情報元

COMPANY INFORMATION – 沿革 | 株式会社よみうりランド (yomiuriland.co.jp)

東京ジャイアンツタウン構想とは

読売新聞東京本社、読売巨人軍、よみうりランドの3社が、東京都稲城市のよみうりランド遊園地に隣接するエリアで、国内で初めてとなる水族館一体型の球場を建設するとともに、周辺に飲食・スポーツ関連施設などを設ける計画を進めているということです。

では、なぜその様な計画が考えられたのか、その背景や経緯などに触れていきたいと思います。

かつての多摩川グランドとその背景
・かつての多摩川グラウンドは、東京都大田区の多摩川河川敷にあったが、1998年に43年間の歴史に幕を閉じた。
・読売ジャイアンツにとって鍛錬の場で、V9戦士が汗を流した「聖地」として知られた程であった。
・近所の人々が気軽に立ち寄って、将来のスター選手たちに声をかけるなどの地域交流の場だった。

発表された主な内容

・ジャイアンツの「心のふるさと」を再現・発展させます。
・選手とファンの距離が近く、開放感のある芝生の外野席やカウンター席なども備えます。
・近隣にお住まいの方々が気軽に立ち寄ることができる公園のような憩いの場とします。
・将来は、球団が子供たちに野球を指導する「ジャイアンツアカデミー」の拠点の一つとし、野球を通して子供たちの健全育成に貢献します。

・遊園地、植物園、ゴルフ場、温浴施設など、よみうりランドの他のレジャー施設と一体となって、スポーツとエンターテインメントが融合した緑あふれるまちづくりに貢献したいと考えています。

「TOKYO GIANTS TOWN」構想について ―国内初、球場と水族館が一体化したスポーツとエンターテインメントの融合― | 読売ジャイアンツ公式サイト

東京ジャイアンツタウン構想は、沿革情報やその背景から、観光地拡充という目的だけではなく、子供の野球教室や学校と連携した活動なども含め、地域のためのコミュニティの場として貢献していきたいというねらいが考えられます。


したがって、ターゲットととなる客層は、子供から高齢者まで幅広く狙える、家族層が主な集客層と言えます。


複合施設にすることによって、施設から施設へ回遊することが可能になり、利用客の滞在時間を伸ばし、売り上げ増を図ることができそうです。


エンターテイメント型フラワーパーク HANA・BIYORIの存在意義は大きかった。

HANABIYORIにてフラワーシャンデリア
HANA・BIYORI Flower Chandelier

ジャイアンツ球場と水族館が一体となる構想で最も重要なきっかけとなるのがHANA・BIYORIの存在だと考えられます。

HANA・BIYORIは、お客様と自然が触れ合う場所。心の癒し空間や、たくさんのワクワクを提供するとともに、自然との共生や環境保全についていちばんに考える存在でありたいと思っています。

施設内の植物育成用の水やせせらぎ、滝などは、すべて多摩丘陵の井戸水を使用し、自然の恵みを活用しながら循環しています。

HANA・BIYORI公式ホームページ https://www.yomiuriland.com/hanabiyori/about/

施設屋内には、8mの海水魚用と3mの淡水魚用のオリジナル水槽が展示されています。熱帯魚は約50種1,200匹が元気に泳いでいます。


また、コツメカワウソの展示ゾーンは人気で、コロナ以前はエサやりタイムもあったそうです。繁殖に成功して、家族全員に名前がつけられているそうです。

多摩丘陵の豊富な井戸水と最新水処理施設が功をなし、次の一手!

この先の計画として、以下のように発表がありました。

2024年3月、Hana・BIYORIの敷地内に天然温泉の日帰り温浴施設としてオープンが決定!

※2009年には、近隣の南多摩において稲城天然温泉季乃彩事業をM&Aによりすでに取得してあったのは、上記のとおりです。(現在の人工温浴施設、丘の湯は2024年1月に終了)

2026年度中には、飲食店やスポーツ関連施設を誘致し、球場自体も一新し、外野席からコンコースを通って水族館へアクセスできるという国内初のエンターテイメント複合型のボールパークとなりそうです。

大型水槽の中を回遊できるエリアやアシカの生態を間近で観察できるエリアなど、多摩地区最大級の水族館を建設することが決まっているとのことです。

豊富な多摩丘陵の水資源を背景に、総額250億円以上をかけて今後新温泉施設とともに癒し系の複合施設を拡充させていく方針のようです。持続可能な開発目標(SDGs)に貢献しCO2削減にも配慮した複合施設を目指すということです。

教育面においても、企画展示ホールを設け、学校と連携し、社会見学など教育活動に積極的に協力していくとのことです。

東京ジャイアンツタウン構想が固まるまでの流れを見ると、当初の人工温浴施設「丘の湯」、HANA・BIYORI内の水循環施設の他、プール等の利用には、水処理の効率化問題が発生するので、最新の水処理技術を駆使した大規模な開発を進めているのは最もなこととも言えます。

まとめ

ジャイアンツ球場と水族館が一体となるのはなぜか、考えられる思惑を簡潔にまとめさせていただきました。

  • よみうりランド遊園地がオープンして55年後、2016年10月予てからの東京ジャイアンツタウン構想があった。
  • 観光地拡充という目的だけではなく、子供の野球教室や学校と連携した活動なども含め、地域のためのコミュニティの場、憩いの場として地域活性化に貢献していきたい。
  • 豊富な多摩丘陵の水資源を背景に、HANA・BIYORIでは海水魚、コツメカワウソの展示、遊園地でアシカショー等、水を有効利用しつつ運営しているので、これらに最新の水処理施設を増設することで最大限に活かしていきたい。
  • 「野球」、「遊園地」、「温泉」から幅広い年齢層である家族層を集客でき、複合型の施設にすることで、滞在時間をより長くし、方々で施設利用の可能性が増え、売り上げ増が見込める。

以上のことから、ジャイアンツ球場と水族館が一体となる、考えられる理由について、沿革情報を伴わせて載せてみました。

2026年の完成まで、待ち遠しいですね!

SDGsはパンダが一役買っている!?【アドベンチャーワールド】」という記事も載せてありますので、是非合わせてお読みください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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